深夜、恥ずかしいカラダEscapeを見始める。
 杏ちゃんのDVDは作品によって当たりハズレがめちゃめちゃデカイと評判だが、この作品は完全なアタリ。彼女の代表作になるのではないだろうか。ハメシーンはカンパニー松尾品質の最高のいやらしさ。監督が暴れ馬と評する抜群の反応も良い。沖縄ロケなので海のイメージシーンがあるのだが、私はこの部分が一番気に入った。

 どちらかというと私はアイドルイメージビデオなるものの見方が全然解らない野暮なアイドルファンなのだが、このDVDの杏ちゃんの海のシーンは何回も繰り返し見てしまう。BGMにかかるweekday sleepersの夏が壊れたという曲も素晴らしい。ちょっとどうかと思うほど暑かった今年の夏の素敵に狂った感じを完全に映像化したようなシーン。こんなに素敵じゃなかったけど素敵だった2010年の夏みたいなね。

 そんな感じで120分中の110分は完全に杏ちゃんのDVDとして過ぎていくのだが、DVDの最後に杏ちゃんの出てこない、松尾監督がテントに一人で戻って朝を迎えるシーンがあり、その10分間によってこのDVDはぐるんとひっくり返りカンパニー松尾氏の物語になってしまう。杏ちゃんと松尾氏の物語ではなく松尾氏の物語。ここまでえげつなく自分の物語にしちゃうとは全く思ってなかったので見終わった後結構うわぁってなるくらいの勢い。

 杏ちゃんのエロDVDとして買う人の中には最後のこのシーンは全然見ないままの人もいるかもしれない。それでも充分優れた作品だけど、どうせなら最後まで見てうわぁってなって欲しい。

 その終盤のシーンに「僕は自分にしか興味がない人間だ」という字幕が出てくる。松尾監督の作品を見てると相手女性に色々話を聞きだすような場面が印象的で、めっちゃ他人に興味がある人なのかと思ってしまうが実はそうでは無いとそこで語られる。

 私自身が自分が大好きであまり他人に興味がない人間だからなんとなくそう思ったんだけど、多分、松尾監督は他人に興味があるから相手の女性の話を聞きまくるような作品を作るんではなく、自分が何を面白いと思うかに興味があるからああいう事をやってはるんかな。私も普段結構似たような事をしている気がする。

 一通り見終わってしばらくぼーっとした後、Day2-3とアウトロを繰り返し見た。杏ちゃんは明らかに普段料理をしてない感じで、作ったカレーも全然美味しくなさそうだったけど、それが逆に美味しそうっていうか、料理が全然出来ない若くて可愛い女の子の作ったカレーを食べてみたい衝動に駆られ、早朝4時からカレーを作り始める。
素人っぽさというか料理作ってない感を出そうと玉ねぎ・冷凍のホウレン草とジャガイモ・鶏胸肉チャーシュー・トマト缶っていうあり合せの材料で作ったら逆に本格的っぽく出来上がってしまい、食べる気が失せて食べずに寝てしまった。

 翌日、夜中に衝動に駆られて作ったカレーを朝ご飯に食べた。やっぱり違う。私の食べたかったカレーじゃない。びっくりするほど普通のしょうもないカレーだ。美味しいけどつまんない。
 若くて可愛くて料理の出来ない子が私の為に作ってくれたたカレーが食べたい。これから先の人生でこの願いを叶えるには娘を産んでそいつに作って貰う位しかチャンスはないように思うが、私がそんな可愛い女の子を産める自信が全く無いのでこの願いは叶わないままで終わるのだろう。そう思うととても悲しくなった。

 なんかの小説でデリヘルを呼んで来た女の子に料理を作らせるってのを見た事あるんやけど、実際それやってくれるのかな。でもデリヘル嬢側からしたら呼ばれていったらおばはんが出てきてやらしい事はせんでええからカレー作れとか言われたらめっちゃ怖いやろうな。サイコホラー映画のオープニングっぽい。